2001.8.16の独り言

 ここのところ、なかなか素晴らしい状況に陥っている。あまりにいろいろ続いて、ただただ疲れ果ててしまった。

 8月最初の週末あたりから、唐突に睡眠障害が発生。それまでしばらく、馬鹿みたいに寝る生活が続いていたのだが、本当に唐突に眠れなくなった。寝付けないし、寝ても15〜30分ごとに目が覚める。早起きして外で仕事して疲れ果て、今夜こそ眠れるだろうと思っても明け方まで眠れなかったり・・・。普段だって時には寝付けない夜もあるが、ここまで激しい睡眠障害は10年に一度クラスである。

 そんな状態の中、9日の早朝、車でラスベガスへ出張。頭がすっきりしない上に、天候も少々ガスが出てすっきりしない。さらに朝日が正面から差してまぶしく、道路標識が非常に見にくい。こうした事情を差し引いて考えても呆れてしまうのだが、なんと、LAを東西に横切って走る高速道路10号線からラスベガスに向かう15号線に乗り換える分岐を見逃してしまった・・・

 LAからラスベガスまで、おそらく10回以上、車で行っているが、こんなことは初めてである。どうも様子が変だと気づき、ガソリンを入れるついでに地元の人に確認しようと高速を降りた。ガソリンスタンドに車を停めたら、後ろにパトカーが停まった。

 ・・・・・

 スピード違反だそうである・・・

 アメリカでも一般道でスピードをレーダーで取り締まるなんて、初めて知った・・・

 ついでに(?)警官に道を聞いた。やっぱり15号線を通り越していた・・・。この時は捕まったことより、自分がこんな慣れた場所で道を間違えたことがショックだったのでよく見なかったのが、これがまた実に人を馬鹿にした違反切符である。罰金がいくらか書いていないし、問い合わせ先の電話番号すら書いていない。異議申し立てをする場合は、いつどこに出頭しろ、と(ミミズがのたくったような文字で)書いてあるのみ。素直に罰金を払いたい場合は、一体どうすればいいんだよ!!!(近未来の散財その1)

 初めて訪れた夏のラスベガスは、それはもうとてつもなく暑かった。深夜でもサウナにいるような熱気で、非常にびっくりした。こりゃ東京より暑いわ。ほんの数時間だけど、ホテルのプールで泳ぐ時間もあって嬉しかった。

 しかし、諸事情により何年ぶりかでメキシコ料理を食べたのは、非常にまずかった。これまで、あらゆるアレルギー系の症状とは無縁に生きてきたというのに、食事の数時間後、ものもらいができたかのようにまぶたが腫れた。その後、全身が断続的にというか、順番にというか、かゆくなり、かくとみみず腫れのようになる。こうした典型的アレルギー症状に、数日間悩まされることになってしまった。

89年、メキシコ旅行中に私は激しい食中毒になった。10日も何も食べられず、高熱が続き、本気で死ぬかと思った。以来、メキシコ料理は体が拒絶反応を示す。メキシコ料理の香辛料の臭いをかいだだけで気分が悪くなる。そもそも少しも食べたいと思わないので、ずっとメキシコ料理は避けていた。

 仕事が忙しいのはまあ仕方ないのだが、睡眠障害の後は多忙ときて、短時間睡眠1週間の後の完全徹夜仕事。結局、仮眠もできぬまま12日朝にLAに戻り、そのままLAでも仕事が続き、久々の「とにかく寝たい」状態。

 人生初のアレルギーもそうなのだろうが、疲れてくると体のいろんな場所にガタが出てくる。数カ月前からぐらぐらし始めた、94年にインプラント(歯茎の骨に支柱を埋め込んでの差し歯)した歯。疲れた時などに痛んでいたもの、我慢できない状態にまでなってしまった。これまで、義歯を入れ直したら何千ドルも取られるに違いないと思うと恐ろしくて歯医者に連絡できなかったのだが、ついに観念して歯医者に予約を入れた・・・(近未来の散財その2)

 しかし、なによりも許し難く、とてつもなく恐ろしい話は、これからである。

 アメリカの所得税というのは、貧乏人にとってはとてつもなく高い。累進制が非常に低いので金持ちにとっては安いというだけだ。初任給程度の収入で比べたら、日本の所得税のほうがはるかに安い。特に2000年は年度の途中からフリーランスになったので、源泉徴収されていない期間がある(今年からは全部だけど・・・)。1999年分までは、税務申告時に払い過ぎた税金を戻してもらっていたところ、今回は未払いの税金を払わねばならなかった。「なんでこんなに高いんだ!」と、さんざんムカつきながらも、すでに許し難いほどの税金を4月に払っている。

 ・・・さて、ヘロヘロに疲れてLAに帰ってきたら、郵便受けに溜まった郵便の中に税務署からの封書があった。おそるおそる開けてみたら・・・なんと!!! 「4月に出した申告書類の計算が間違っている、あと約4000ドル払え」と書いてある!

 あまりに恐ろしくて、こんな疲れた状態の時に考えたくもない内容だったので、次の瞬間、思わず書類を閉じてしまった。それでも、支払いの期限が約2週間後だったことだけは確認した。

 絶対に向こうが間違っていると思うのだが、苦情を言うにしても、期限内に言わなくてはならない。いつまでも放ってはおけないのだが、未だに改めて書類を見たり、計算をし直したりするエネルギーがわいてこない。万が一、向こうが合っていたらと思うと、確認するのが恐ろしい、という気持ちもある。

 友人に愚痴っていたら、何だったら会計士を紹介する、と言ってくれたし、今度ばかりは自分で闘う元気が出なくて会計士に頼ってしまうかもしれない。いずれにしても、金が出ていくことだけは確かだろう・・・(近未来の散財その3)


 これは仕方のない経費なのだが、ラスベガスから戻った翌日に自動車保険の更新。重なる散財(前述の3つの散財は、どれも額がまだわからないので、実に恐ろしい)。

 保険屋に行った帰り、疲れた頭で銀行のATMへ。アメリカは小切手が普及していることもあり、ATMには受け付けたお金を数える機能がない。預金は、専用の封筒に現金や小切手を入れ、封筒ごとATMに入れる。金額は自分で入力する。この預金用封筒の予備がなかったので、ついでに何枚かもらってこようと思っていた。ATMの前に立った時には覚えていたのに、気付いたら入金だけ済ませて封筒をもらうのを忘れて車を走らせていた。

 次は郵便局へ。用件は、International Priority Mail(以下、IPM)の発送と切手の購入。IPM用の封筒の予備もなくなっていたので、これももらっておこうと思っていた。長い列に並び、ようやく私の順番。発送手続きを済ませた後、今度は忘れずに、IPM用の封筒をしっかりもらう。

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 切手買うの忘れた・・・。私は一度に1つのことしか覚えられないのか?!

 こちらの郵便局では、違う用事で窓口に行っても、支払いの前によく「切手はいらないの?」などと聞かれる(何で今回は聞いてくれなかったんだよ!?←完全なる逆恨み)。これまでマクドナルドの「ご一緒にポテトはいかがですか?」じゃないんだから、と思っていたが、実はこれでついでの用事を思い出して助かってる人が結構いるのかもしれない。

 でもまあ、切手だけなら自動販売機で買えるからいいや♪ と、過去に何度も使ったことのある切手の自動販売機に7ドル入れる。・・・しかし、こういう時に限って、押すボタンを間違える私・・・。34セント切手20枚6ドル80セントを買いたかったのに、間違って34セント切手100枚の番号を押してしまった。我ながら、呆れ果てる・・・

 この時、初めて気付いた。この自動販売機には、返金ボタンもなければ、一度注文した商品を変更やキャンセルするボタンもない・・・。さすがアメリカ製・・・

 いずれ使うものだし、もう諦めてお金を追加して100枚買ってしまえば良かったのだが、あせっていろいろなボタンを押しているうちに、どうにもならなくなる・・・。なんか、機械に慣れていない年寄りみたい・・・(自動販売機は、一定時間が経過するとすべてがリセットされるのか、いつの間にか何事もなかったかのような表示に戻っていた)

 窓口に尋ねたら、フォームを渡され「これにいくら機械に入れたか記入して、列に並んで」と言われる。

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 再び、さっき並んだ時よりさらに長〜〜〜〜〜くなった列に並ぶ・・・

 ようやく順番が回ってきたが、現金は返してくれないようで、切手で返金。まず、34セント切手20枚6ドル80セントのシートを渡され、「最初からこれが買いたかったんだよ」と、つぶやく私。残り20セントのところ、ハガキが21セントなので、ハガキ用の21セントの切手をくれた。1セントだけ、得した・・・

 ちぃ〜〜〜〜〜っとも、嬉しくない・・・


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